『BLACK LAGOON(ブラック・ラグーン)』とは? 硝煙と名言に酔いしれるピカレスク・ロマン
広江礼威氏が描く、ハードボイルド・ガンアクションの金字塔的作品です。平凡な日本のサラリーマンが、南シナ海の犯罪都市「ロアナプラ」で悪徳の道へと足を踏み入れ、覚醒していく様を描いています。
2度のTVアニメ化やOVA化、さらには小説化も果たしており、その濃密な世界観と映画的な演出は多くのファンを魅了し続けています。現在既刊13巻。休載を挟みながらも新刊が出るたびに大きな話題を呼ぶ、重厚なピカレスク・ロマンです。
平凡な商社マンが「悪党」へ堕ちる…『BLACK LAGOON』のあらすじ
日本の商社に勤める岡島緑郎は、東南アジアへの出張中、違法な運び屋「ラグーン商会」に機密ディスクを奪われ、自らも拉致されてしまいます。会社は機密保持のために彼を切り捨て、傭兵を使って抹殺を図るという非情な決断を下しました。
帰る場所を失った彼は、本名の緑郎を捨て「ロック」として生きることを決意します。二挺拳銃(トゥーハンド)の異名を持つ女ガンマン・レヴィ、冷静沈着なボス・ダッチ、メカニックのベニーらと共に、ロシアンマフィアや殺し屋たちが跋扈する「ロアナプラ」で、運び屋稼業に身を投じることになります。硝煙と血の匂いが漂う街で、ロックは自身の内にある「悪党」としての資質に向き合っていきます。
映画のようなセリフ回しと強烈なキャラクター!本作が支持される3つの魅力
「翻訳調」と呼ばれるキザでクールなセリフ回し 本作最大の特徴は、まるで往年のハリウッド映画の字幕を読んでいるかのような、独特の言い回しです。皮肉やブラックジョーク、引用に満ちた会話劇は、単なる情報のやり取りを超えた「粋」なエンターテインメントとして成立しています。思わず口に出して読みたくなるような名言の数々が、作品のハードボイルドな空気を決定づけています。
狂気と強さを兼ね備えた「戦う女性」たち この作品において、女性キャラクターは守られる存在ではありません。主人公の相棒であり凶暴なガンマン「レヴィ」、冷徹な命令を下すロシアンマフィアの幹部「バラライカ」、そして常軌を逸した戦闘能力を持つメイド「ロベルタ」など、圧倒的な強さと強烈なエゴを持つ女性たちが物語を牽引します。彼女たちの生き様は、恐ろしくも美しい輝きを放っています。
爽快なガンアクションとドロップアウトした者たちの哀愁 ド派手な銃撃戦や爆破シーンの爽快感はもちろんですが、その根底には社会のレールから外れた者(アウトロー)たちの悲哀が流れています。なぜ彼らはこの腐敗した街に流れ着いたのか。それぞれの過去や哲学が交錯することで、単なるアクション漫画にはない深みと余韻を読者に与えてくれます。
タランティーノ映画好きに刺さる!『BLACK LAGOON』をおすすめしたい人
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タランティーノ映画やハードボイルド小説のファン ウィットに富んだ会話劇と容赦のないバイオレンス描写が融合した作風は、クエンティン・タランティーノ監督の映画や、往年のノワール小説を愛する人の感性に深く響くはずです。
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媚びない「強い女性キャラクター」が見たい人 既存の「ヒロイン像」に飽き足らない人にとって、自分の信念と暴力で道を切り拓く本作の女性たちは、これ以上ないほど魅力的に映ります。
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日常を忘れて「背徳的な世界観」に浸りたい人 倫理観が通用しない犯罪都市ロアナプラの日常は、退屈な現実を忘れさせてくれる刺激に満ちています。週末に一気読みをして、どっぷりとこの危険な世界にトリップしてみてはいかがでしょうか。