成人誌の巻末で異彩を放つ「ワルイコの学習マンガ」とは?
『ゲノム』およびその続編『新ゲノム』は、『ニニンがシノブ伝』などで知られるギャグ漫画界の鬼才・古賀亮一氏による、唯一無二の「学習マンガ」です。掲載誌が成人向け漫画雑誌でありながら、作中に性的な描写は皆無。代わりに展開されるのは、虫や生物の生態を(ある程度)真面目に解説しつつ、ハイテンションなギャグで読者を圧倒する独自の世界です。20年以上にわたり、掲載誌の移籍や休刊を乗り越えて愛され続ける本作は、まさに「ワルイコの学習マンガ」というジャンルを確立した怪作といえるでしょう。
コバヤシ生物研究所で繰り広げられる理不尽な日常
物語の舞台は、怪しげな研究機関「コバヤシ生物研究所」。ここで働くエルフの助手・エルエルは、日々理不尽な業務に追われています。その業務とは、所長やセクハラロボット・パクマンによって、毎回奇妙な「虫スーツ」を無理やり着せられ、その生物の生態を体を張って解説すること。
「なぜエルフが虫の着ぐるみを?」という疑問を挟む余地もなく、物語は猛烈な勢いで進行します。基本は1話完結型で、毎回異なる生物がテーマとなりますが、真面目な解説は一瞬で終わり、あとはキャラクターたちの暴走とパロディ、そして激しいツッコミが飛び交うカオスな日常が繰り広げられます。
なぜ『ゲノム』の世界観はこれほどまでに中毒性が高いのか?
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「勉強になる(かもしれない)」絶妙なバランス 本作の建前はあくまで「学習マンガ」です。登場する生物の生態や豆知識は意外にもマニアックで正確な情報が含まれており、笑い転げているうちに、無駄に詳しい生物知識を得てしまうことがあります。しかし、その学習要素を遥かに凌駕するギャグの熱量が、本作を単なる教養マンガには留まらせません。
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倫理観が欠如したキャラクターたち 本作の最大の魅力は、欲望に忠実すぎるキャラクターたちです。特にセクハラロボットのパクマンは、その名の通り倫理観が完全に欠如しており、エルエルに対する容赦ない言動は清々しいほど。彼らの暴走と、それに振り回されながらも逞しく生きるエルエルの掛け合いは、長年のファンを惹きつけて止まない中毒性を持っています。
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昭和ネタとパロディの応酬 古賀亮一ワールド全開のネタの数々も大きな見どころです。昭和のテレビ番組から往年のアニメ、特撮ネタまで、分かる人には刺さるパロディが隙間なく詰め込まれています。「元ネタがわからなくても勢いで笑えるし、わかればもっと笑える」という、間口の広さと深さを兼ね備えたギャグセンスが光ります。
理屈抜きのハイテンションギャグを求めているあなたへ
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疲れた頭を空っぽにして、理屈抜きのギャグで笑いたい人 複雑な伏線やシリアスな展開は一切ありません。仕事や勉強で疲れた時、ただひたすらに笑ってリフレッシュしたい人に最適な一冊です。
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古賀亮一独特のノリや『ニニンがシノブ伝』などの作品が好きなファン 作者特有のテンポの良いボケとツッコミ、そしてかわいらしい絵柄から繰り出される毒のあるギャグは本作でも健在。ファンならば間違いなく楽しめる安定のクオリティです。
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マニアックな生物雑学や、少し懐かしい昭和パロディに反応してしまう人 「なんでそこを知ってるんだ」とツッコミたくなるようなニッチな知識や、懐かしのネタにニヤリとしたい人にとって、本作はネタの宝庫となるでしょう。