『グラビテーション』とは? 90年代BLの金字塔が今も愛される理由
村上真紀による『グラビテーション』は、90年代から00年代にかけて絶大な人気を誇り、TVアニメ化やOVA化などメディアミックスも成功を収めたボーイズラブ作品です。第一部は全12巻(スペシャル版は全6巻)で完結しており、その突き抜けたハイテンションなギャグと、心を抉るシリアスな純愛のエネルギーは、令和の今読んでも色褪せません。BL史を語る上で欠かせないタイトルとして、多くの読者に読み継がれています。
『グラビテーション』のあらすじ / 歌詞を「ゴミ」と酷評される最悪の出会い
物語の主人公は、人気バンド「BAD LUCK」のボーカルとしてデビューを目指す新堂愁一。ある夜、公園で書きかけのラブソングの歌詞を風に飛ばしてしまった愁一は、通りがかった見知らぬ男にその紙を拾われます。しかし、男は歌詞を一読するなり「ゴミだ」と冷酷に切り捨て去っていきました。
その男の正体は、超美形だが冷徹な大人気恋愛小説家・由貴瑛里。最悪の出会い方をした二人でしたが、愁一は怒りとともに強烈に惹きつけられ、由貴のマンションへと押しかけます。住む世界の違う二人が、華やかな芸能界を舞台に繰り広げる、激しくも切ないラブストーリーの幕開けです。
『グラビテーション』が持つ3つの引力 / 爆笑とシリアスの寒暖差
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ギャグとシリアスの凄まじい寒暖差 本作の特徴は、ページをめくる手が止まらなくなるほどの疾走感です。腹を抱えて笑ってしまうような破天荒なハイテンション・ギャグが展開されたかと思えば、次の瞬間には胸が締め付けられるようなシリアスな展開へと急降下します。この感情のジェットコースターこそが、読者を惹きつけて離さない本作の魅力です。
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天真爛漫な愁一と俺様小説家・由貴 天真爛漫で猪突猛進、どこまでもポジティブな愁一と、過去に深い闇を抱え他人を寄せ付けない由貴。正反対の二人がぶつかり合い、互いに傷つきながらも唯一無二の存在になっていく過程は見応えがあります。特に、頑なな由貴の心が愁一の熱量によって少しずつ溶かされていく様子には、大きなカタルシスがあります。
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音楽と物語の融合 バンド活動を主軸に置いているため、作中に登場する歌詞やライブシーンの熱気も重要な要素です。愁一が紡ぐ言葉は、由貴への想いそのものであり、物語の展開と深くリンクしています。音楽作品としての完成度とストーリーの融合が高いレベルで実現されています。
『グラビテーション』はこんな人におすすめ! 完結済み名作を一気読み
- 90年代~00年代の熱気を感じたい人 BLの歴史における重要作です。当時の熱狂的なエネルギーや独特のノリを体験し、教養として押さえておきたい方に最適です。
- 感情を大きく揺さぶられたい人 笑いと涙の振れ幅が大きい作品を求めている方へ。予定調和ではない、心揺さぶるドラマが待っています。
- 芸能界サクセスストーリーが好きな人 恋愛要素だけでなく、無名のバンドがデビューし、ライバルと競い合いながらスターダムを駆け上がっていくサクセスストーリーとしても楽しめます。