伝説のギャグ漫画『マカロニほうれん荘』とは?70年代ニューウェーブの衝撃
1970年代後半、秋田書店で連載されるや否や、当時の少年たちに鮮烈なインパクトを与え、社会現象を巻き起こしたギャグ漫画『マカロニほうれん荘』。鴨川つばめ先生による本作は、全9巻というコンパクトな構成ながら、その後のギャグ漫画表現を一変させたと言われる「伝説」の作品です。既存の枠組みを破壊する「ニューウェーブ」な作風は、半世紀近く経った現在でも全く色褪せていません。
『マカロニほうれん荘』のあらすじ:ピーマン学園の非日常な日常
都内の高校「ピーマン学園」に入学した、至って真面目な主人公・沖田そうじ。希望に燃える彼の青春は、下宿先である「ほうれん荘」の不可解な住人たちによって、入学初日から脆くも崩れ去ります。
そうじの部屋に勝手に居座っていたのは、同じクラスの同級生であるはずの「きんどーさん」と「トシちゃん」。しかし彼らは、なんと「40歳」と「25歳」の落第生コンビだったのです。常識が一切通用しないこの二人を中心に、教師や警察、さらには軍隊までも巻き込んだ、ノンストップのスラップスティック・ギャグが幕を開けます。
なぜ伝説なのか?漫画界に残した3つの爪痕
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圧倒的な「スピード感」 本作最大の特徴は、読む者を休ませない疾走感です。目まぐるしく展開するボケとツッコミ、画面狭しと暴れまわるキャラクターたちの動きは、まさに漫画界のニューウェーブ。読者を置き去りにするほどのハイテンションな展開は、ページをめくる手が止まらなくなる中毒性を秘めています。
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ロック&ポップカルチャーの融合 作者の趣味が色濃く反映された、ロックや特撮、ポップアートの要素が随所に散りばめられているのも魅力の一つです。クイーンやキッスといったロックスターの衣装やポーズが登場したり、マニアックなミリタリーや特撮ネタがギャグに昇華されていたりと、サブカルチャーを巧みに取り入れたセンスは当時画期的であり、今なおスタイリッシュに映ります。
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強烈すぎるキャラクター造形 主人公を取り巻く変態トリオの存在感は唯一無二です。乙女チックな言動で周囲を混乱させる40歳の「きんどーさん」と、クールな二枚目ながらクレイジーな奇行を繰り返す25歳の「トシちゃん」。この二人の破壊力と、それに振り回され続けるそうじの絶妙なバランスが、爆発的な笑いを生み出しています。
『マカロニほうれん荘』はこんな人におすすめ
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ハイテンションギャグが好きな方 『銀魂』や『浦安鉄筋家族』のような、理屈抜きのドタバタ劇や勢いのあるギャグが好きな方には特におすすめです。それらの作品のルーツとも言える、カオスなエネルギーを存分に楽しめます。
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70年代カルチャーに興味がある方 作中には70年代のロック、ファッション、空気感が真空パックされています。当時のサブカルチャーに興味がある方なら、ギャグとしてだけでなく、時代の熱気を感じる資料としても楽しめるはずです。
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漫画史の教養として 多くのクリエイターに多大な影響を与えた本作は、漫画好きなら一度は通っておきたい「原点」です。2018年の原画展で再注目され、電子書籍でも手軽に読めるようになった今、伝説の笑いを一気読みで体感してみてはいかがでしょうか。