『おざなりダンジョン』とは? 伝説の「不屈」ファンタジー
『おざなりダンジョン』は、こやま基夫氏による90年代を代表するファンタジー漫画です。雑誌の休刊や出版社の倒産といった数々のトラブルに見舞われながらも、掲載誌を変え、タイトルを変え、完結まで描き切られた伝説の「不屈」の巨編として知られています。
OVA化も果たした本作は、現在では電子書籍によって全シリーズを手軽に追うことが可能となっており、今なお色褪せない名作として読み継がれています。
あらすじ:珍道中から「世界創世」の戦いへ
物語の舞台は、剣と魔法の世界「ゴンドワナ大陸」。戦士のモカ、盗賊のブルマン、魔法使いのキリマンという「コーヒー党」の3人組が、一攫千金を夢見て遺跡荒らしの旅に出るところから始まります。
当初はドタバタギャグ満載の1話完結型コメディとして描かれますが、モカの持つ剣が意思を持つ生体兵器「アストラル」であることが判明したことから、運命は急展開を迎えます。単なる冒険旅行は、やがて世界を滅ぼす「真竜」との戦い、そして世界の創造と破壊にまつわる神話的な領域へとスケールアップしていきます。コミカルな冒険譚の裏で進行する「マジック・アカデミー」や「ギルド」の陰謀、そして世界の根幹に関わる謎が、読者を壮大なドラマへと引き込みます。
ここが面白い!『おざなりダンジョン』3つの魅力
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「モカ・ブルマン・キリマン」の絶妙な掛け合い 本作の最大の魅力は、主役3人組のキャラクター性です。直情径行な戦士モカ、金に汚いが憎めない盗賊ブルマン、冷静なツッコミ役の魔法使いキリマン。この3人が織りなすテンポの良い会話劇は、漫才のような面白さがあります。どんなシリアスな状況でも忘れないユーモアが、物語の緩急を生み出しています。
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ギャグの皮を被った壮大な世界設定 序盤の軽いノリからは想像もつかないほど、中盤以降は緻密で重厚なファンタジーへと変貌します。「世界創世」に関わる設定や、抗えない運命に立ち向かうシリアスな展開は、良い意味で読者を裏切ります。ドタバタ劇だと思って油断していると、終盤の圧倒的な熱量と感動のギャップに心を鷲掴みにされるでしょう。
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複雑なシリーズも電子書籍なら安心 本作は出版社の移籍に伴いタイトルが変遷していますが、その「数奇な運命」を追うのも楽しみの一つです。物語は『おざなりダンジョン』→『なりゆきダンジョン』→『なおざりダンジョン』→『おざなりダンジョン TACTICS』という順で続きます。紙の書籍では入手困難だった時期もありましたが、現在は電子書籍で全巻を正しい順番で一気読みできる環境が整っています。
こんな人におすすめ!90年代ファンタジーの金字塔
- 『スレイヤーズ』や『魔法陣グルグル』が好きな人 剣と魔法、そして笑いとシリアスが同居する90年代ハイファンタジーの空気が好きな方には、これ以上ないほど刺さる作品です。
- 完結済みの長編を一気読みしたい人 幾多の移籍を経て完結した長大なサーガですが、全シリーズが完結済みであるため、週末などにまとめて物語の世界に没頭したい方に最適です。
- 出版社の変遷も含めて楽しみたいディープな漫画ファン 作品の内容だけでなく、掲載誌の変更というメタ的な背景も含めて、漫画業界の歴史を感じながら読みたい方にも興味深い一作です。