『されど罪人は竜と踊る(コミック版)』とは? 灰原薬が描く全1巻の贅沢な入門書
『応天の門』で知られる実力派・灰原薬が作画を担当した、浅井ラボ原作による「暗黒ライトノベル」の金字塔的コミカライズ作品です。角川書店から発売された本作は全1巻で完結しており、長大で重厚な原作シリーズのエッセンスを凝縮した、贅沢な一冊となっています。
緻密な世界観と美麗な筆致が融合した本作は、ダークファンタジーの入門書としても最適です。なお、現在小学館で連載中の『されど罪人は竜と踊る 輪舞(ロンド)』とは別の、角川書店版コミカライズとなりますのでご注意ください。
あらすじ:科学と魔法が融合した「咒式」の世界。ガユスとギギナ、最悪で最強のバディ
舞台は、科学と魔法が融合した技術体系「咒式(じゅしき)」によって栄え、同時に蝕まれた街・エリダナ。この退廃的な空気が漂う街で、厄介ごとを請け負う個人事務所を営む二人の「咒式士」がいました。
一人は、不運につきまとわれ、常に悲観的な思考を巡らせるガユス。もう一人は、息をのむほどの美貌を持ちながら、性格は破綻した戦闘狂のギギナ。相性は最悪、顔を合わせれば罵り合う二人ですが、ひとたび戦闘となれば背中を預け合う抜群の連携を見せます。異形の怪物や敵対者との死闘、そして彼らの日常を描く、乾いた絆の物語です。
なぜ『され竜』コミック版は特別なのか? 読むべき3つの魅力
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灰原薬による圧倒的画力 『応天の門』などで高く評価される灰原薬の緻密で美麗な作画が、本作の最大の魅力です。エリダナの薄暗い路地裏の空気感や、残酷かつ幻想的な「咒式」による戦闘描写が、圧倒的な説得力を持って描かれています。美しくも禍々しいダークファンタジーの世界観が見事に可視化されています。
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知的で毒のある「罵倒合戦」 原作の代名詞とも言える、ガユスとギギナのウィットに富んだ掛け合いは漫画版でも健在です。単なる悪口ではなく、高度な語彙とひねくれた知性が交差する彼らの「罵倒合戦」は、殺伐とした物語の中で独特のリズムを生み出しています。二人の関係性を象徴するこの会話劇を、漫画ならではのテンポで楽しめます。
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長編の入り口として最適 原作小説は長期シリーズであり、そのボリュームに圧倒されて手を出せずにいる方も少なくありません。しかし本作は全1巻できれいに完結しているため、シリーズ特有の重厚な世界観や雰囲気を手軽に味わうことができます。「され竜」の世界への最初の入り口として、これ以上ない構成となっています。
こんな人におすすめ! ダークファンタジーと『応天の門』ファンに捧ぐ
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『応天の門』などで灰原薬の絵柄に惹かれた人 歴史ものとはまた違った、退廃的で幻想的なファンタジー世界を彩る灰原薬の筆致は必見です。美しい絵柄でハードな物語に浸りたい方に適しています。
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「され竜」が気になっている未読者 「原作は長すぎて追いかけられるか不安」という方にとって、本作は最適なトライアルとなります。まずはこの全1巻で、世界観が自分に合うか試してみてはいかがでしょうか。
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バディもの・ハードボイルド好き 単なる仲良しグループや、甘い友情物語では満足できない方へ。プロフェッショナルとして信頼し合いながらも、決して馴れ合わない男たちの乾いた関係性に、きっと満足できるはずです。