『SS』(東本昌平)とは? 中年の夢と情熱を描く自動車漫画の金字塔
完結から長く愛される本作は、現実に立ち向かう中年男性の再起と熱い友情を描いた傑作です。全9巻で一気読みできる構成と、実写映画化(2008年公開)された話題性も魅力。自動車ファンはもちろん、人生の岐路に立つすべての読者に響く物語です。
あらすじ:テレビが呼び覚ました封印された情熱
主人公のダイブツ(通称)は、自動車整備工として働く中年男性。かつて学生ラリードライバーとして活躍しましたが、クラッシュと家庭の事情で夢を断念していました。そんなある日、テレビで映るダカール・ラリーの映像が、彼の胸に沈んだ熱を再び燃え上がらせます。工場に放置されていた三菱・スタリオン4WDを手に入れ、再び走り始めるダイブツ。峠で若い走り屋たちと遭遇し、やがて「ジャッキー」と呼ばれる存在に。かつての相棒・栗原も巻き込み、ラリーへの挑戦が始まります。
魅力1:中年の再起と情熱に胸が熱くなる
夢を諦めた男が、年齢や周囲の事情に抗いながら再び挑む姿は、多くの共感と感動を呼びます。単なる「昔の栄光」ではなく、現実を受け入れつつも諦めきれない情熱が丁寧に描かれており、中年層の読者から特に支持されています。涙あり笑いありの人間ドラマが、作品に深みを与えています。
魅力2:リアルな自動車描写とWRC知識
作中には三菱・スタリオンをはじめ、実在の車両が多数登場。東本昌平のこだわりが詰まった緻密な作画は、自動車ファンならずとも息を呑む美しさです。WRC(世界ラリー選手権)の知識も随所に散りばめられ、メカニック描写もリアル。車への愛情に裏打ちされた描写が、本作を単なる漫画の域を超えた「自動車漫画の金字塔」に押し上げています。
魅力3:完結済みで一気読みに最適
全9巻で完結しており、途中で待つことなく物語を味わえるのも大きな魅力。長大すぎず、短すぎない絶妙なボリュームで、週末にまとめて読むのにぴったりです。実写映画を観た方は、原作の細やかな人間関係や車への熱量をより深く楽しめるはず。今こそ、中年の再起と熱い友情の物語に触れてみてはいかがでしょうか。