『月詠 -MOON PHASE-』作品概要:「ネコミミモード」で話題を呼んだ吸血鬼ラブコメ
『月詠 -MOON PHASE-』は、有馬啓太郎による吸血鬼ラブコメディ漫画です。2004年にアニメ制作会社「シャフト」と新房昭之監督のタッグによってテレビアニメ化され、そのオープニング曲「Neko Mimi Mode(ネコミミモード)」は大きな話題となりました。
原作漫画は全16巻で完結しており、現在はその内容を凝縮した「新装版」全8巻も刊行されています。ゴシックで可愛らしいビジュアルと、シリアスな運命論が交錯する独特の世界観は、今なお多くのファンに支持されています。
あらすじ:霊感ゼロのカメラマンとツンデレ吸血鬼の主従契約
物語の主人公は、霊感ゼロなのに何故か心霊写真ばかり撮れてしまうフリーカメラマン・森丘耕平。彼が取材で訪れたドイツの古城で出会ったのは、幽閉されていた吸血鬼の少女・葉月でした。
「おにいさま、私のシモベになりなさい♥」
葉月は耕平の血を吸い、自らの「シモベ」にして城からの脱出を図ろうとします。しかし、なぜか耕平には吸血鬼の支配能力が全く通用しませんでした。成り行きで城を脱出し、日本へやってきた葉月は、耕平の家に強引に転がり込みます。
わがままな葉月に振り回されるドタバタな日常、そして彼女を連れ戻そうと迫る追手たち。行方不明の母を探すという葉月の目的を果たすため、奇妙な主従関係の二人が織りなす、コミカルかつドラマチックな物語が展開されます。
本作が長く愛される3つの魅力
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「ネコミミモード」とゴスロリ吸血鬼の世界観 本作を語る上で欠かせないのが、アニメ版OPの「ネコミミモード」です。猫耳をつけた葉月が可愛らしく動く映像と中毒性の高い楽曲は、当時の「萌え文化」を象徴する出来事でした。原作漫画においても、有馬啓太郎が描く「ゴスロリ×ネコミミ×吸血鬼」というキャラクターデザインはフェティシズムの結晶であり、その繊細で可愛らしいビジュアルは読者を惹きつけてやみません。
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シャフト×新房昭之の原点 アニメファンにとって本作は、『化物語(物語シリーズ)』や『魔法少女まどか☆マギカ』で知られるシャフト×新房昭之監督のスタイルの「原点」とも言える作品です。独特なカット割り、色彩感覚、文字を用いた演出など、後に数々の名作を生み出すことになる演出技法のルーツを随所に感じ取ることができます。原作の持つ空気を、鋭利な映像センスで再構築したメディアミックスの成功例としても知られています。
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ギャップのある展開と深まる絆 序盤は葉月のわがままに耕平が振り回されるラブコメディとして楽しめますが、物語が進むにつれて吸血鬼の宿命や一族の確執といったシリアスな要素が色濃くなっていきます。可愛らしい絵柄からは想像できないほどハードな展開や、困難を乗り越える中で深まっていく二人の「絆」の物語は胸を熱くさせます。萌えとシリアスが同居するストーリーテリングこそが本作の真骨頂です。
本作をおすすめしたい人
- シャフト作品のファン: 新房昭之監督やシャフトが手掛けた作品のファンなら、その演出の源流にある本作は必読の一作と言えるでしょう。
- 2000年代のツンデレ・萌え文化が好きな人: 「おにいさま」と甘えたかと思えば罵倒する、高飛車だけど実は寂しがり屋。そんな王道のツンデレヒロイン・葉月の魅力に触れたい方に最適です。
- 完結作を一気読みしたい人: 物語はきれいに完結しており、現在は新装版(全8巻)でコンパクトにまとまっています。週末などに名作を一気読みしたい電子書籍ユーザーにも強くおすすめできます。