『私を月まで連れてって!』とは? 竹宮惠子が描く21世紀後半のSFラブコメディ
21世紀後半のアメリカを舞台に、NASAの宇宙飛行士と超能力を持つ少女の日常を描くSFラブコメディです。『地球へ…』や『風と木の詩』といったシリアスな名作で知られる巨匠・竹宮惠子が描く、明るくハートフルな一面が詰まった作品として親しまれています。全6巻で完結しており、基本的には一話完結形式で構成されているため、どのエピソードからでも入り込みやすく、読後には心が温まる幸福感に包まれる一作です。
26歳の宇宙飛行士と9歳の超能力少女!? 常識外れの恋が織りなすあらすじ
物語の舞台は、宇宙旅行が現実のものとなりつつある近未来のアメリカ。NASAに勤務する真面目な好青年ダン・マッカーシーには、少し変わった「恋人」がいます。それは、彼のアパートの階下に住む9歳の少女ニナ。しかも彼女は、テレパスやテレキネシスを操る強力なESP(超能力者)なのです。
17歳という大きな年齢差がありながらも、二人の絆は真剣そのもの。ニナの兄で天才的な頭脳を持つ少年アーチーや、個性豊かな周囲の人々を巻き込みながら、SF的なトラブルや日常の謎をドタバタと、時にしっとりと解決していきます。宇宙へのロマンと、ピュアな関係性が同居する、少し不思議で愉快な物語です。
ここが面白い!『私を月まで連れてって!』が色褪せない3つの魅力
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「26歳と9歳」でもピュアで微笑ましい関係性: 一見すると危うい設定に思えますが、ダンとニナの関係は驚くほど健全でピュアです。大人の包容力でニナを見守るダンと、幼いながらも超能力でダンを助けようと健気に振る舞うニナ。年齢差を超えた信頼と愛情で結ばれた二人の姿は、読んでいるだけで顔がほころんでしまうような愛らしさがあります。
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SF初心者も安心!文学や映画のオマージュが散りばめられたストーリー: 未来設定や超能力といったSF要素はありつつも、難解な科学用語で煙に巻くようなことはありません。各エピソードには古今の名作文学や映画をモチーフにしたものが多く、知的好奇心をくすぐる構成になっています。コメディの中にホロリとくる人情話や、ミステリー要素も絶妙にブレンドされており、飽きずに読み進められます。
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最強の名脇役「おヤエさん」!平安貴族の末裔にしてスーパー家政婦: 本作を語る上で外せないのが、ニナたちの家に仕える「おヤエさん」です。十二単衣を常時着用した平安貴族の末裔にして、家事は完璧、武道も達人級というスーパー家政婦。彼女が登場するだけで画面が華やぎ、物語を予想外の方向へと牽引してくれます。その強烈なキャラクター性は、本作の大きな魅力の一つです。
完結済みで一気読み推奨!『私を月まで連れてって!』はこんな人におすすめ
- SFは難しそうと敬遠している人: 舞台は未来ですが、描かれるのは普遍的な愛や家族の絆、隣人との温かい交流です。小難しい理屈抜きで楽しめるヒューマンドラマとして、安心して手に取っていただけます。
- 心が温まるハッピーエンドを読みたい人: 基本的に一話完結で、読後感は常に爽やかです。週末のリラックスタイムに心を癒やす、良質なコメディ作品を探している方に最適です。
- 竹宮惠子のコメディセンスを楽しみたい人: 重厚でシリアスな作品イメージが強い竹宮先生ですが、本作ではその軽妙なコメディセンスが発揮されています。テンポの良い会話劇やキャラクターの掛け合いを楽しみたい方におすすめです。