『夢降るラビット・タウン』とは?――絶版から電子書籍復活の幻の名作
『アタゴオル』シリーズで知られるますむらひろしが手がけた、ウサギと人間が平然と共存する不思議な町を舞台にしたファンタジー漫画。1990年代に刊行された後、長らく絶版状態が続いていたが、KADOKAWAから電子書籍で全5巻が復刊を果たした。温かくシュールな作風と、作者ならではの独特な絵柄が融合した、カルト的人気を誇る幻の名作である。
あらすじ:少年・辺太とウサギ・ポンペイが巻き込む星空の騒動
舞台は、服を着て二足歩行するウサギたちが人間と同じように暮らす“ラビット・タウン”。天文台で働く純粋な少年・辺太は、ある日、町で有名な巨漢ウサギのポンペイと出会う。すべての始まりは、ポンペイが誤って勾玉博士の脳活性薬を飲んでしまったこと。月光を浴びるたびに天才的な頭脳を発揮するようになったポンペイは、その影響で不思議なロボット・骨平太を生み出してしまう。この騒動をきっかけに、辺太とポンペイ、そして個性的な仲間たちは、天文台を軸に星や自然にまつわる事件、町の金持ち実業者・霧吹の悪巧みに巻き込まれていく。短編連作で紡がれる物語は、予測不能ながらもどこかほのぼのとした優しさに包まれている。
魅力を深掘り:『夢降るラビット・タウン』が面白い3つの理由
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『アタゴオル』と同じ世界観!ますむらひろしらしい温かく独特な絵柄:本作は、作者の代表作『アタゴオル』と同じ世界観で描かれている。毛並みの質感まで伝わってくるような繊細なタッチと、どこかユーモラスでありながら温かみのある絵柄は、見ているだけで心が和む。人間とウサギがごく自然に肩を並べて暮らす日常風景が、ありえない設定でありながらも「当たり前」として受け入れられる、独特の空気感が魅力だ。
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個性爆発のキャラクターたち:見た目は巨漢でありながらどこか憎めないウサギのポンペイ、純粋で心優しい少年・辺太、そして恋をするロボットという異色の存在・骨平太。さらに、個性豊かな脇役たちが織りなす掛け合いは、読者を飽きさせない。キャラクター一人ひとりに人生(ウサギ生)が感じられ、まるで自分もラビット・タウンの住人になったような気分にさせてくれる。
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星や自然をテーマにした心温まるエピソード:天文台を主な舞台に、星や自然の神秘に触れるエピソードが多数収録されている。派手なアクションや複雑な人間ドラマではなく、日常に潜む小さな不思議や優しさを描くことで、読後にはじんわりと温かい気持ちが広がる。シュールな笑いと心温まるストーリーのバランスが絶妙で、何度でも読み返したくなる作品である。
こんな人におすすめ!『アタゴオル』好きも、初めてのますむら作品も
- 『アタゴオル』ファン:同じ作者が紡ぐ、さらに深く広がる“アタゴオルワールド”を堪能したい方に。特にウサギと人間の関係性がより親密に描かれている点は、ファンならずとも見逃せない。
- ほのぼのファンタジーが好きな方:激しいバトルや重いテーマではなく、優しい気持ちで読める物語を求めている方に最適。日々の疲れを癒したい時、穏やかな時間を過ごしたい時にぴったりの一冊である。
- 個性的なキャラクター漫画が好きな方:一癖も二癖もあるキャラクターたちの掛け合いと、彼らが巻き起こす騒動を心から楽しめる。そして何より、完結しているため一気読みできるのも嬉しいポイント。